4章:家を立て始めてから、竣工するまでにおこったこと

      2015/03/22

細かな変更は多少あったが、概ね順調に進み、無事土地の名義も変わった。いよいよ着工の日が近づいてきた。ここで初めて顔を合わせたのが現場監督である。のちに、現場監督の裁量により建築の進行が大きく変わるなど思ってもいなかった。

家を一軒建てるのに、実に多くの人が次々と現場に入る。

基礎工事の職人さん、家の骨格を作る大工の職人さん、内装を作る内装大工の職人さん、電気工事屋さん、左官屋さん、クロス屋さん、水回りの水道屋さん、屋根屋さん、太陽光のパネルを設置する職人さん、ガラスサッシ屋さん、キッチン・バス・トイレ・洗面の設備屋さん、他にはまだあったかな?現場監督はそれらを監理し、タイミングよく手配をする。

ここまでは、どこの監督さんも同じような仕事をすると思うが、建築業者の常識と施主の要求していることがズレル場合も多々あった。

例えば、廻縁のまわし方や納め方、造作や扉の開く方向など。監督の常識で普通はこうである。今まではこうやってきた。の基準がある。

一般的な使い勝手や施工上のやりやすさ納めやすさを優先し、デザインなど考える必要もない。

なんでこんな納まりになっちゃうの?

なんで廻縁がこんなに太いの?太さまで確認してなかったこっちのミス?

インターホンと給湯スイッチの位置、なんでこんなにズレてるの?

収納の高さに対して扉の高さが低いけど、上部はどうやって使うの?

気が付かなかった少し大きい階段下のデットスペース。えっ!塞いじゃったの?

小屋裏収納ってもっと広く取れたんだ。追加してもやりたかった。

確認するのは休日しかできないため、一週間で大きく現場が進む。

間仕切りが出来るといよいよ部屋の形が見えてくる。ここの壁無い方がよかった、あった方がよかった等。後半になっていろいろ出てきた。

監督からすると、図面通り進めればいいわけである。が、もう少し気を使って欲しかった。

設計ミスもあった。現場でリカバリーできるようなものもそのまま進んでいた。あとから気が付いて修正してもらった。出来上がった後では修復が難しいところもあった。

設計者が現場に来る事はなかった。

設計した家がどうなっているか気にはならないのだろうか?

監督と上手く連動しているのだろうか?

考えてみれば、設計者は自分でプランをほとんどしていない。すでに出来上がった図面を修正した程度だし。監理してくれるわけないか?こんなところに盲点があったとは・・・。

現場で変更や追加を指示できた箇所もあった。それに対しては当然追加工事となる。それはわかるが、設計ミスにより変更したのまで追加になる?

確かに図面通りで、確認のサインもしてますが、展開図まで出てきませんでしたから・・・。

我が家は照明の仕事をしているので、図面を見て空間を想像することが出来る。それにも拘らず、真剣に何度も見ていたのに見落としていた箇所がいくつもあった。

普通の素人の方は当然気が付かないからトラブルにもならないかもしれないが。基礎工事や躯体工事はお任せするしかないので見ているほかないが、内装工事になってくると、目に見えるところであるがゆえに、監督の進捗報告や気づきを教えてもらえなかったのは残念な結果であった。

いよいよ、クロスが貼られ、養生が外れ、照明もついた。引き渡しは予定通りの日時で行われた。

当日、説明を受け鍵の受け取りを行った。新築の家の鍵穴に工事用のマスターから個人用の鍵をさす瞬間を楽しみにしていた。

しかし、監督が最初に個人用のキーをさし、これで工事用の鍵は使えなくなりますと事務的な説明を受けた。

ええぇっ。セレモニーってないの? 赤いじゅうたん敷いてテープカットしてくれるところもあるのに・・・。

最後の最後でがっかりしてしまった。それ以外は特に大きな残工事もなく無事引き渡しが終了した。

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