第2章:進まない工務店での打ち合わせ

      2015/03/22

土地の売買契約が終わると、次は建物の打ち合わせです。建築条件付きだった為、他を検討することもなく決まっていた工務店での打ち合わせがすぐに始まったのですが、それが今思えばおかしいことだらけ、間違いだらけでした。

まず不動産屋のおじさんに「どんな家がいいか、さくっと絵に描いて持っていくといいよ。」と言われたのですが、前にも言った通り、これまで家にはまったく興味がなかったので、どんな家がトレンドなのか、住みやすいとされているのか、どんな設備があるといいのかなど、最近の住宅事情などはまったく知らなかったので、本当に適当にこの辺にLDK、父の部屋、お風呂、トイレ…と、思い付く箇所をくっつけただけのものを提出しましたが、これが大失敗のはじまりでした。

今後打ち合わせをさせていただく設計士ですと紹介されたのは、まだ学校を卒業したばかりの二級建築士の女の子。一応おじさんに絵を描いて出したらいいと言われたけど、これが良いわけではなく、これを土台にこういうプランがあるという提案してくださいと何度伝えても一向に新しいプランは出てこない。何度打ち合わせに行ってもその初めて持っていった見取り図を広げ「で、どうしましょう」の繰り返しです。

じゃあ今までの二世帯住宅プランの施工例を見せてほしいと伝えると、「あんまり二世帯はないんですよね~」という始末。どこの学校ですか、こんな設計士を育てたのは!!

普段は毎日遅くまで残業だし、休みの日は父の見舞いと、母を別の病院に連れていかなくてはならないので、主人とゆっくり話す暇もなければ、プランを練ることも、住宅展示場も見に行くこともままならない。そして何度工務店に足を運んでも、ほとんど設計に進展はなく、疲れとストレスで私の体は限界を迎え、とうとう病院のお世話になることになってしまいました。

そんな時、友人から「じゃあ知り合いの設計士を紹介しようか?」と言われたのですが、我が家くらいの大きさだと設計料は200万円以上かかるのは必至と言われ、それでなくても思いもよらぬ100万円単位の出費が続いていた私は、それはとても無理と思い、せっかくだけど…とお断りをしたのですが、これも今思えば大失敗です。

こんなに後悔する家になるくらいなら、この時思いきってその設計士さんにお願いすれば良かったんです。確かに200万円からのお金といえば大金です。でも普通家は一生に一度しか建てることができないことを考えたら、少しでも住みよくて、納得できる家に住まないと絶対に損ですから。

結局その工務店の設計士との打ち合わせはなかなか進まず、打ち合わせを始めてから4カ月が経っても一向に納得できる図面は上がらないので、今度は工務店の責任者が立ち会うことも多くなりましたが、この人がまた残念な結果を生むことに。

「この辺が暗い気がするんですけど」と言っても「そんなに暗くないですよ」だし、「この辺、窓が少ないと思うんですけど」と言っても「すじかいがあるから窓はつきません」とか、1階のテラスも、2階のベランダも屋根がつく形となっていて、それを支える為に大きな柱…というより壁をつけないといけないと言うのですが、「それがあったら部屋には全然光が当たらないでしょ?見晴らしも悪いから何とかなりませんか?」と言っても、「強度の関係上無理です」だし、「平面図だと1階と2階がどんな風につながるのか想像できないんですけど」と言うと「うちは鳥瞰図とかできないんで無理ですねー。まあこんな感じでこうですかね。」と近くにある板きれを合わせて説明したりと、本当にお粗末な打ち合わせです。

そして余計に話が進まないのがその私の「こだわり」。

家には鬼門や裏鬼門、水周りを避けるべき方角などがあるのですが、その話をしても「大丈夫ですよ。一応見てますから。」で、全然納得のいく説明もないので、結局自分で色々調べながら図面を見て考えるので、さらに話は進まない。とうとう今まで何も言わなかった主人が「そんなこと言ってたら家なんて建たないだろ!」と怒り出し、私は「もう家なんて建てなくていいよ」とヘソを曲げ、どのくらいの期間か完全に設計に加わることを放棄したこともありました。

結局最終的にもう残された時間がなくなり、図面が揃わないと家を建てる申請が出せず、1月からの工事ができなくなるとのことで、しぶしぶOKを出し、着工することに。もちろんこの時点では詳しい、窓枠や外壁、クロス、照明、床材などは全く決まっていなかったので、それは家を建てながら決めましょうということ言われました。

そしてキッチンやお風呂、トイレなどは自分でショールームを回ってそこで相談して決めなくてはならなかったので、休みの日の少ない時間をぬって車で30分以上かかるショールームに行き、そちらの担当の方と打ち合わせをしました。本当に時間に余裕のない私には過酷な日々で、まだ決めなきゃならないことがあるのかと思うと正直もううんざりでした。

でも本当だったら、そういうことを決めるのって夢が膨らむし、もっと楽しいはずですよね。今の私だったら、たっぷりと時間があるので十分納得できるまで、あれこれと検討することができますが、結局それを楽しむことができなかった私は人生最大の買い物で大きな損をしたんだと思います。

S家のマイホーム物語

 - マイホーム物語, S家の場合